障害年金相談事例:結婚や生活保護による支給額の変化と基準

 

相談概要

  • 背景

    • 40代・男性。精神疾患(双極性障害)で障害等級2級を受給中。
    • 現在、月々13万円程度の障害年金を受給している。
    • 4年ほど前までは公務員として就労していたが、現在は未就労。
  • 主な質問

    1. 結婚した場合、障害年金は増額されるのか。
    2. 生活保護を受ける場合、障害年金の加算や併給はどうなるのか。
    3. 生活保護の基準(特に持ち家がある場合など)について知りたい。

留意点

  • 障害年金における加給年金
    • 2級以上の障害年金を受給している人が結婚する場合、配偶者に収入要件など一定の条件を満たすと「加給年金」が加算されるケースがある。
  • 生活保護と障害年金の関係
    • 原則として、生活保護受給中に障害年金を受給する場合は、障害年金が収入として認定され、生活保護費からその分が差し引かれる。
    • 障害の度合いによっては「障害者加算」が生活保護費に上乗せされる場合もある。
  • 生活保護の基準
    • 持ち家の資産価値や、世帯状況などで認定条件が変わる。
    • 詳細は自治体の基準や個別の状況に左右されるため、一律の金額で線引きされるわけではない。

回答・アドバイス

  1. 結婚による障害年金の増額について

    • 障害基礎年金・障害厚生年金ともに、2級以上の場合は配偶者に収入要件などが当てはまれば「加給年金」が加算される可能性がある。
    • ただし、配偶者が高額な収入を得ている場合や、その他の要件で加給年金が認められないケースもあるので、事前に年金事務所などに確認する必要がある。
  2. 生活保護と障害年金の加算・併給

    • 障害年金と生活保護は併給が不可能というわけではないが、生活保護費を計算する際に障害年金額が収入として控除される。
    • その結果、障害年金を受給していても生活保護で得られる金額は減少する(トータルの支給額が障害年金分だけ低くなる)仕組みになっている。
    • 一方で、障害の程度によっては生活保護費に「障害者加算」が上乗せされる場合があり、一般の基準額よりもやや高めの生活保護費を受け取れる可能性がある。
  3. 生活保護の基準(特に資産・持ち家に関して)

    • 生活保護では資産がある場合、原則として活用・処分できる資産を活用した後でないと保護が認められない場合が多い。
    • 持ち家や土地については、自治体ごとに基準が異なり、家の評価額や現在の居住実態なども加味される。
    • 一定金額以下なら必ず生活保護を受けられる、という一律のルールはないため、具体的には市区町村の福祉事務所に相談を。

まとめ

 

本事例では、双極性障害2級の相談者が「結婚時の年金加算」「生活保護と障害年金の関係」「生活保護の基準(持ち家など資産面)」について疑問を抱えているケースです。結婚によって「加給年金」がつくかどうかは配偶者の収入など一定の条件によります。生活保護と障害年金は併給可能ですが、障害年金額が生活保護費から控除されるため、必ずしも支給額が上乗せになるわけではありません。また、生活保護における持ち家や資産の取り扱いは自治体によって基準が異なります。詳細については、お住いの市区町村の福祉担当部署や年金事務所などで個別に確認することが大切です。


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