相談概要
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背景
- 70代の男性。下肢大動脈瘤のため、昨年末に左足の太もも上部を切断。
- 現在は老齢年金で生活しているが、日常生活には介助が必要で、入院費や義足費用などの負担も大きい。
- 障害年金で金銭的負担を少しでも軽減できないかと考えているが、制度の内容や手続きが複雑で困っている。
主な悩み
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障害年金の対象になるかどうか
- すでに老齢年金を受給中であり、同時受給の可否や申請条件がわからない。
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初診日や年齢制限に関する不安
- 65歳以降に発症・受診した場合、障害年金の対象外となることがあると聞き、不安がある。
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金銭的負担の増大
- 義足・装具費用や今後の介助にかかる費用で家計が圧迫されている。
留意点
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障害年金と老齢年金の関係
- 原則として、老齢年金と障害年金は同時に受給できない。
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65歳以降の初診日は請求が難しい
- 障害年金は初診日が65歳前であることが1つの要件となる。
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装具費用に関する補助制度
- 自治体によっては義足や装具費用への助成制度が存在する場合がある。
回答・アドバイス
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初診日の確認
- いつ大動脈瘤と診断され、初めて受診したかがポイントになる。65歳前に初診日があった場合は請求の可能性が残るため、医療機関でカルテや紹介状を再度確認してみる。
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老齢年金との兼ね合い
- 障害年金と老齢年金は原則として同時受給ができないため、もし障害年金を申請して認められたとしても、老齢年金と比較してどちらが有利か検討する必要がある。
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装具等の助成制度を検討
- 市区町村によっては義足や装具の費用に対する補助制度があることも。社会福祉課や福祉相談窓口に問い合わせてみるとよい。
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専門家・関係機関への相談
- 障害年金の手続きや受給の可否の判断には、社会保険労務士などの専門家との連携が効果的。実際の事例を踏まえ、必要書類の作成や手続きの流れをサポートしてもらえる。
まとめ
今回の相談は、65歳を超えてから症状が進行し、左足太もも上部を切断したケースです。障害年金は初診日が65歳前である必要があるほか、老齢年金との同時受給が原則できないため、申請を進めるうえで注意が必要です。一方で、義足などの装具費用に関して自治体からの補助や他の福祉サービスが受けられる可能性もあります。まずは初診日や当時の診療状況を医療機関で確認し、社会保険労務士や市区町村の福祉担当部署など専門家の力を借りながら、最適な制度の活用を検討することが大切です。
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