障害年金相談事例:ASD(自閉症スペクトラム)とB型作業所通所の必要性

 

相談概要

  • 背景
    • 20代・男性。自閉症スペクトラム(ASD)で障害年金2級を受給中。
    • 障害年金の更新を2回成功させてきたが、B型作業所に通所していないと年金が支給停止になるという話を耳にして不安を感じている。
    • B型作業所での人間関係が合わず、揉めたり退所したりを繰り返しているため長続きしない。

主な悩み

  1. B型作業所の通所は年金支給の必須条件か
    • 作業所に通っていないと障害年金が停止されると聞き、通所を続けられないことへの不安がある。
  2. 更新時の就労・通所の要件
    • 障害年金の更新にあたり、何もしていない状態だと「支給停止」や「等級落ち」になる可能性があるのか気になっている。

留意点

  • 障害年金の更新基準
    • 障害年金の更新審査では、主に「医師の診断書の内容」や「日常生活の支障度合い」が重視される。
    • 就労や通所の有無は一つの判断材料にはなるが、それ自体が唯一の支給要件ではない。
  • B型作業所は必須ではない
    • 受給を継続するうえで、必ずしもB型作業所に通わなければならないという規定はない。
    • ただし、医師の診断書に「就労できない理由」や「作業所も続けられない状況」が具体的に記載されているかなど、総合的に判断される。

回答・アドバイス

  1. 医師の診断書が最も重要

    • 障害年金の支給継続には、診断書で「日常生活の困難さ」や「就労が難しい理由」をしっかり示すことが鍵。
    • 作業所に通っていない理由や、そのときの状況(対人関係の困難など)を主治医に正直に伝え、客観的に記載してもらう。
  2. 他の支援サービスの利用も検討

    • B型作業所が合わないならば、他の通所施設や就労支援サービス、カウンセリングなど、別の選択肢を探してみる。
    • 「社会参加の意欲はあるが、特定の環境が合わない」という状況を示すことでも、日常生活の困難度を客観的に伝えられる場合がある。
  3. 更新審査で大切なのは総合的な生活実態

    • 審査では、単に「通所の有無」だけでなく、家事や対人コミュニケーション、外出などの日常生活全般がどの程度制限されているかが評価される。
    • 就労や作業所通いが難しい原因を、主治医としっかり共有し、書類に落とし込むことが肝心。
  4. 専門家や支援団体への相談

    • 不安が強い場合、社会保険労務士や障害福祉サービスの相談窓口に問い合わせることで、より具体的なアドバイスを得られる。
    • 自治体や支援団体が行っている無料相談を活用して、今後の選択肢を一緒に検討してもらうと安心。

まとめ

 

本事例では、ASDの方が障害年金2級を受給しつつ、B型作業所との相性や人間関係の問題から通所を継続できないことに不安を抱えています。障害年金の支給や更新にあたって、B型作業所の通所は必須ではありません。重要なのは医師の診断書などで障害の程度を適切に証明し、「日常生活や就労にどの程度の困難を抱えているか」を具体的に示すことです。作業所が難しい場合は、他の福祉サービスやサポートを検討しつつ、専門家に相談することで安心して手続きを進めることができます。


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